親子のためのガイド
日本語と英語、同じ絵本はどちらから読む?順番と分け方の考え方
同じ絵本が日本語と英語で読めるとき、「まず日本語?」「英語だけで聞かせる?」と迷いませんか。順番を固定する前に、お話を知っているかどうかと、その日に楽しめる量を見てみましょう。
順番に一つの正解はありません。初めての話なら、日本語から試す方法もあります。知っている話は本人が望めば英語から。疲れた日は一言語だけにし、もう一方は別日に回せます。

読む前に「今日はどこまで?」を決める
二つの言語版がそろうと、両方を読まないともったいない気がするかもしれません。でも、同じ物語を二言語で読むことと、一度に二冊分の時間を取ることは別です。まず「今日は初めての話を楽しむ日」「好きな場面の音を聞く日」など、その一回の目的を小さく決めましょう。
物語をまだ知らず、英語だけでは見通しがつきにくそうなら、日本語版を先に読む方法があります。すでに内容を知っていて英語版を本人が選ぶなら、その希望から始められます。親が予定した順番を守るために、選び直しを止める必要はありません。
日英両語の絵本を使った授業の実践報告はありますが、対象は小学校三、四年生で、人とのやり取りも組み合わせています。家庭でどちらを先に読むのがよいかを比べた研究ではありません。ここで紹介する分け方は、親子で試して選ぶための案です。
その日の様子から選べる三つの分け方
| その日の様子 | 始め方の案 | 終える目安 |
|---|---|---|
| 初めての話で、展開が気になる | 日本語版から物語を楽しむ | 英語版は、見たい場面だけか別日にする |
| 知っている話をまた見たい | 本人が選べば英語版から聞く | 日本語版を追加するかは、その後に決める |
| 眠い、用事がある、集中しにくい | 一言語、一場面だけにする | もう一方を読まずに終えてよい |
たとえば日本語で読んだ翌日に、同じ場面を英語で聞くこともできます。その際、「昨日はここで雨が降ったね」と絵を眺めてから始めれば、いきなり二言語を続けて読む予定を組まずに済みます。翌日に興味が移っていれば、別の話を選んでも構いません。
切り替える単位は、一文とは限らない
日本語の一文の直後に英語の一文を読むと、二つを近くで聞けます。一方で、何度も切り替えるため物語の流れが止まることもあります。文ごとの交互読みを、毎回の決まりにする必要はありません。
- 一場面ごと:同じ絵をもう一度見たいときに、その場面だけもう一方で読む。
- 一冊ごと:一つの言語で結末まで楽しみ、同じ話をもう一度見たい気分なら、もう一方へ移る。
- 別日:一度に読む量を増やさず、次に同じ物語を選んだときに言語を変える。
探し物や追いかけっこが続く話なら、いったん最後まで進みたいかもしれません。好きな動物が登場した場面なら、そこで二つの言語を聞きたいかもしれません。「一文ずつだと落ち着かない」という様子があれば、一場面か一冊のまとまりに変えてみましょう。
一回だけ試すなら、この進め方
- 表紙や最初の絵を見ながら、「今日は日本語から見る? 英語から聞く?」と二つの選択肢を出す。迷う場合は、親が一つ選んで始める。
- 一つの言語で好きな区切りまで進む。途中で切り替えたくなったら、近い場面の終わりでいったん止める。
- 区切りで「ここをもう一方でも見たい? 今日は終わりにする?」と確かめる。二つ目を読むことを前提にしない。
これは声かけの例です。毎回質問する必要はなく、子どもが自分で版を選ぶなら、その動きを見守るだけでも十分です。切り替え後に前の場面へ戻りたがったら、順番の失敗と考えず、そこに関心があると受け止めましょう。
親は日本語からの方が読みやすくても、子どもは英語の音から始めたい日があります。逆の希望が出たら、その回だけ変えてみるくらいでよく、家庭の方針をすべて決め直す必要はありません。
次に読むときは、今日の分け方を手がかりに
読み終えたら、「どちらが効果的だったか」をすぐ判定する代わりに、使いやすさを見てみます。もう一方に移るのを楽しみにしていたか、途中で同じ絵に戻りたがったか、二つ続けると疲れたか。この三点なら、次回の分け方に直接使えます。必要なら「今日は日本語一冊、英語は見なかった」ほどの短いメモで足ります。
こだま絵本には、同じオリジナルの物語の日本語版と英語版があります。日本語で楽しんだ話の英語の音に触れる、好きな場面をもう一方でも見る、といった使い方ができます。選んだ二冊は無料で読めます。初めて試すなら、一冊を日本語で聞くところから始められます。アカウント登録は不要で、英語版は別の日に回せます。
次に開くとき、子どもがまた同じ話を選んだら、今日合った分け方をもう一度試してみましょう。日本語だけの日も、英語の音から始める日も、好きな場面を楽しめたらそこでおしまいです。